代表紹介 REPRESENTATIVE
薪を焚いて明かりや暖を取り、煮炊きをした太古の時代から、人類の歴史においてエネルギーは必要不可欠な要素でした。これまで「エネルギーを最大限に活用する」活動を続けてきた今日の人類には、「いかに効率的でクリーンなエネルギーを生み出せるか」という難しい課題が突きつけられています。今後、私たちが化石燃料に依存できないことは明白です。しかし、脱炭素社会を実現できたとしても、どれほど科学が進歩したとしても、再生可能なグリーンエネルギーだからといって湯水のように使うことが許されるということではありません。例えば、太陽光パネルの製造では大量のCO2が放出され、そのパネルを設置するために多くの森林が伐採されています。グリーンエネルギーを作るためには相応のコストが必要です。課題は、そのコストのバランスを取ることです。
長く研究員として勤務した大阪ガスを退職し、恩師である故・柳田博昭博士と共に株式会社ルネッサンス・エナジー・リサーチを設立したのは、原子力政策大綱が閣議決定される前年の平成16年(2004年)のことでした。以来、私たちは、地球と人類の未来に必要なエネルギーについて考え、エネルギーの効率性と再生可能性の両立を目指した研究活動を続けてきました。「一番優れた技術はルネッサンスにある」と言っていただけるクオリティをさらに研鑽し、人類の未来に貢献したいと考えています。
当社の研究者・技術者には、人の言うことを信用しすぎないように常に伝えています。特に、エネルギーと環境は社会的な関心が高く、新聞やテレビでも多様な(正確でない)風説が取り上げられる傾向のある分野です。私たちは、常に強い信念と長期的で大きな視野を持って化学を追求し、世界を牽引していける研究者、技術者、そして化学者であることを心がけています。
「エネルギーのルネッサンス(再生)」を掲げる当社は、これからも真摯な研究に努めます。
代表者の略歴
昭和52年 | 大阪ガス株式会社入社 総合研究所配属 以後、都市ガス製造プロセス、燃料電池用改質システム、NOx低減触媒、ダイオキシン分解触媒、メタンセンサ-、COセンサ-etc.の研究開発に従事 (その間 昭和63年東北大学から工学博士号取得) |
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平成15年 | エネルギ-技術研究所 理事・エグゼクティブリサ-チャ- 兼 次世代改質システムプロジェクト部長 |
平成16年 | 大阪ガス株式会社 退社、 (株) ルネッサンス・エナジー・リサーチ 設立 |
平成16年10月 | 東北大学未来科学技術共同研究センター客員教授 [~平成17年3月、平成23年4月~平成29年3月] |
平成17年4月 | 東北大学客員教授 (工学研究科コンビナトリアル計算化学寄附講座) [~平成23年3月] |
平成18年9月 | 北京科技大学 客座教授 併任 |
平成19年4月 | 大分大学工学部(現 理工学部)客員教授 併任 [~平成31年3月] |
平成21年8月 | 京都大学特任教授 併任 [~平成23年3月] |
平成21年10月 | 八戸工業高等専門学校客員教授 併任 |
平成31年4月 | 大分大学全学研究推進機構 客員教授 併任 |
受賞歴・表彰歴
1989年 | 日本ガス協会論文賞(水蒸気改質触媒の硫黄被毒関係) 燃料協会論文賞(触媒燃焼関係) |
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1995年 | 日本ガス協会論文賞(ガスセンサー関係) |
1998年 | 科学技術庁長官賞:研究功績者表彰 受賞タイトル「超高次脱硫技術の開発と水蒸気改質プロセスへの応用に関する研究」 |
2015年 | 大阪優秀発明大賞「燃料電池用脱硫剤」 |
2016年 | 近畿地方発明表彰 大阪発明協会会長賞「燃料電池用脱硫剤」 |
2017年 | 触媒学会功績賞 業績「水素製造用触媒の開発と実用化ならびに学会活動における貢献」 |
その他
触媒学会企画担当理事(平成12年度~13年度)
触媒学会企画委員(平成14年度~15年度)
LPガスPEFC開発事業(NEDOよりLPガス振興協会が受託)の技術開発委員会委員(平成13年度~17年度)
NEDO「次世代燃料電池の技術開発」の技術審査委員(平成15年度~18年度)
燃料電池用水素発生装置のISO規格化検討WGの日本側代表(平成14年度~)